新月の祈りリーディング 芝山つかささん物語リーディング
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新月の祈り-love earth project-
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神様コンシェルジュ新地亜紀です。
新月の祈りリーディングをお届けします。
芝山つかささんの物語リーディングです。
昔々私たちの中に、とても立派で真っ白なお城がありました。
そのお城には、王さまとお妃さま、そして二人の娘であるお姫さまが暮らしていました。
王さまとお妃さまは、お姫さまのことを大変かわいがっていました。
二人は、彼女を少しでも危険な目に遭わせたくないと、姫が産まれてから一度も、お城の外へ出したことがありませんでした。
美しい容姿へと成長したあとも、お姫さまは外の世界を何も知らないままだったのです。
姫はいつも、ため息をつきながら、お城の外の世界を眺めます。
まだよちよち歩きの子供も、杖を片手にしたお年寄りも、全ての人がいきいきと好きなことをして過ごしている姿が見えます。
「私も、お城の外へ出てみよう!」
そう決心した姫は、王さまとお妃さまの留守を見計らって、部屋のベッドにロープをくくりつけました。
召し使いの服に着替えた姫は、窓の外に垂らしたロープをつたって、下へ下へと降りていきました。
お城の外には、姫の経験したことのない世界がたくさん拡がっていました。
冷たい川の水に足をひたしてみたり、お日さまの匂いに深呼吸してみたり、犬や猫とたわむれてみたり。
姫は、初めての体験に夢中になって、すっかり時を忘れていました。
はっと気づいた時にはもう、外は暗くなり始めていました。
姫は、お城への道がわからないことに気づいた姫は、途方に暮れました。
「どうしよう・・・。もう帰らないと、叱られる・・・。」
そこへ、一人の少年がやってきました。
「お姉さん、どうしたの?」
姫は、ほっとして答えます。
「お城への道がわからなくなってしまったの・・・。」
少年は、そう言う姫を見てふふっと笑いました。
「大人なのに、道を知らないなんて、なんだかおかしいよ。」
そして、姫の手首をつかむと、すたすたと歩き出しました。
「行こう!日が暮れちゃう。」
姫は、少年に手を引かれて、お城までの道を歩き出しました。
お城の前に着いた姫は、少年にお礼を言いました。
「ありがとう。ねぇ、明日、ここに迎えに来てくれないかしら?」
少年は、首をかしげながら答えます。
「いいけど、どうして?」
姫は、恥ずかしそうにこう言いました。
「だって私、あなたが言うように、何も知らないから・・・、たくさん教えてほしいの。」
「うん、いいよ。じゃあね。」
少年は、にっこり笑うと、つないでいた手を離して、さよならと手を振りました。
姫は、窓から下りているロープのもとまで行くと、少し立ち止まって、お城の門まで引き返しました。
まっすぐ正門からお城へ入って、王とお妃にちゃんと言おう、そう姫は決めたのです。
これからは、お城の外の世界をもっと知りたいと、広い世界へ羽ばたいていきたいと、自分の言葉でどう説得しようか、姫の頭の中は、そのことだけでいっぱいになっていました。
暗くなった空に輝きはじめた月だけが、お城の中へ入っていく姫の姿を見つめていました。
おわり
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